自律神経失調症と更年期障害の症例
不安症状を伴う自律神経失調症
来院理由
動悸、ほてり、不眠ほど深刻ではないですが、眠りが浅く寝た気がしない、身体がだるいなどの症状を訴えて来院されます。
自ら「自律神経失調症だと思います」と言われます。
日常生活はできている
日常生活はそれほど支障なくできていますが、なんか調子が悪く、その原因も解らないと言われます。 そのような感覚で自律神経失調症を捉えておられます。 またうつ病というメンタル疾患までは悪くないはずと言われます。
うつ病のレベルチェックを行う
念の為にベッツうつテストを行います。 すると僅かに軽いうつレベルにあるか、正常範囲でもの少し高めの数値が出ます。
不安症状を伴う自律神経失調症の施術
うつ病の標準計画に準じた施術
通常のうつ病の標準計画に準じた施術を行います。
首、肩のコリを徹底的にとります。
2回から3回の施術で、症状が大きく改善します。
2回から3回の施術で終了
2回から3回の施術で、症状が大きく改善すると、後は様子を見て、自分でセルフケアとかで来られなくなります。 あるいは、期間を空けて不定期の来院などにとなります。
最近は大体このパターンとなっています。
うつ病の患者さんと比べると、日常生活ができています。 緊迫度はありませんし、深刻度も浅いです。 それが数回で自主終了の一つの理由と思います。
任意治療なので
任意治療を1月に3回の施術をすると、月の出費が1万円を超えてしまします。
もし私が患者であっても、「完治前なのは分かる、でも悪いところは大体取れた、だましだまし完治を待ち、それでいかなー」となります。 その気持ちは良く分かります。
刺絡
自律神経の中枢は脳の視床下部です。 キララ鍼灸院では、脳の視床下部に刺激を伝えることができる刺絡施術ができます。
2020年の前期くらいまでは、刺絡も多用していました。 しかし今は、上にあった通常のうつ病の標準計画に準じた施術だけで終わってしまうことが多いです。
先ずは、首と肩のコリを取って身体の状態を良くして、その次に刺絡と考えています。 しかし、刺絡への施術手順に進む前に来院が終わっています。
何か拍子抜けしております
不安症状を伴う自律神経失調症が簡単に治る、治るというよりも生活に支障がないレベルにまで直ぐによくなる。
早く良くなっていることは、良い事ですが、施術する側からしても何か拍子抜けしております。
本物の自律神経失調症
本物の自律神経失調症とは
医学的や学術的に「本物の自律神経失調症」という言葉はありません。
本物と呼んでいる症状は、自律神経失調症の強い症状がありますが、うつテストをしてもまったく正常です。
うつ症状がないので、「キララ鍼灸院のうつ病の標準治療計画」に準じた治療で、すーっと治らないです。 その様な自律神経失調症を、「本物の自律神経失調症」と呼んでいます。 あくまでもキララ鍼灸院の施術上の分類です。
具体的な症状例
寝汗が酷い、強いほてり、脇の強い汗、足裏の強い汗です。
強いほてりがあって、快適と感じる室温が他の人よりも数度低いので、真冬でも暖房に効いた部屋にいると暑く感じて汗が噴き出る。 室温設定を低くしたいが、その温度は他の人には寒すぎてできない。
脇の強い汗でジャケットまでもが汗の濡れにじみが出て恥ずかしい。 足裏の強い汗がフローリングに濡れた足跡を残りしてしまうので、マイスリップをいつも持参している。
日常生活の制限が生まれて、不自由を強く感じている。
特に仕事上で切実の困っている。
病院にいっていろいろと調べて貰っても原因が不明です。
10年以上も前の交通事故の古傷
10年以上も前の交通事故による古傷があります。 肩の背骨よりの部分です。 頸椎の7番、ツボ名で言えば大椎の周囲です。 一見問題なく見えますが、本人が手で触っても自身の皮膚と感じられず、触感覚がない部分です。
強いほてりがその場で消える
その古傷の深部に硬いコリが残っていました。
ハリでコリを取ります。 皮膚の感覚も戻って来て、すると強いほてりがその場で取れます。 良くなったと喜んでおりましたが、その効果が1回目は3時間程でした。
2回目の施術では、その部分の感覚は戻って来て、周辺筋肉の柔軟性も戻っていますが、まだ十分でありません。 深部のコリも少し残っています。 2回目の施術、3回目の施術と繰り返して深部のコリの解消と、周辺の筋肉の柔軟性を高めます。
施術毎に、強いほてりが消えている時間が延びます。
しかし強いほてりが完全に消える訳ではありません、延びて半日ほどです。
交感神経の過剰興奮と視床下部
体温調整の関わる交感神経の過剰興奮です。 自律神経の中枢である視床下部に問題があると考えています。
頸椎の7番(ツボ大椎)の周囲の硬いコリがほぼ解消できたと考えています。 強いほてりは緩和していますが、解消には至っていません。
まだ見落としているコリが残っているのかもしれません。
或いは、ツボ大椎周囲の施術をいったん置いといて、自律神経の中枢である視床下部に刺激を伝えて、不調を治す必要があるかもしれません。 その方法は刺絡になります。
現在施術開始から月に2回から3回の施術を行って2カ月半です。 まだ治療途中です。
更年期障害の症例
多くの更年期障害の患者様に来院して頂いております。
自律神経失調性の症状をお持ちの方もおられますが、身体を見てみれば、長年の積み重ねで生まれた、首コリ、肩こり、腰痛、足の痛みなどの筋肉疾患があります。
それでキララ鍼灸院では、更年期障害の治療に関しては、筋肉疾患と同等と考えて治療を行っております。 その治療法で、痛み、苦しみが取れております。
深刻なメンタル疾患(うつ病)が無ければ、数回の治療で症状が大幅に良くなります。
詳しくは、
「自律神経失調性の症例」 や
「筋肉疾患の症例」 でご確認をお願い致します。
(新規作成 2021/2/26)