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 第13回 強迫性障害の改善法
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はじめに


前回の「第12回 強迫性障害」の中で、 強迫性障害の原因の分析を行いました。 その分析結果を深く検討することで、改善法が導びだされました。

その強迫性障害の改善方法は、大きく3つの事柄で構成されています。 いずれも日常ちょっとした生活習慣に関わるものです。 今回はその改善方法の具体的な詳細を説明します。



強迫性障害の改善法の概要


前回の「第12回 強迫性障害」で示しました強迫性障害の改善方法の概要を再度示します。


改善方法の概要



上の3点を潜在意識への働き掛け方を工夫して、改善に繋げます。 それぞれの詳細をこれから順番に説明していきます。


自分の嫌な部分も受け入れる


頭で分かっても、それがなかなかできません。

今まで生きてきた、体験した全ての記憶が、潜在意識を作っています。
自分の嫌な面を、否定し続けた自分の歴史があります。
嫌なマイナスの部分を受け入れると、今までの自分と今の自分の全否定になります。

極端に言えば、自分の生存自体の否定です。
それは生物的に受け入れることができないので、保護回路が働きます。

保護回路が働くと、自分の嫌なマイナスの部分は受けいれないで、今まで通りの自分を続けます。 そうすれば、最低限の生命維持的な生活はできます。
生物的には生きていられます。

そうなのです、潜在意識が邪魔をしています。
潜在意識に対して、シンプルで的確に働きかける方法が必要です。
それを順次説明します。



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東洋哲学の陰陽論


陰陽論が必要な理由


どうして「自分の嫌な部分を受け入れる」必要があるのか?
どうして「他人と比較しない」必要があるのか?

などの疑問に対しては、東洋哲学的な考え方である陰陽論により、その答えを明確に示すことができます。

その陰陽論的な考え方を生活に取り入れることで、「考え方の生活習慣」を変えることができます。


陰と陽

陰陽論では、全ての物を、対立する2つで物事を説明します。
例えば、上と下、右と左、プラスとマイナス、黒と白、陰と陽。

このことを分かり易くいうと、右があれば、左もあるのが普通です。 右だけ、左だけの、対立するどちらが欠けたら、左右の世界が成立しません。
対立する2つがあって、全体が作れていると言えます。

人の中に必ず、陽と陰があり、その2つを持って、人が作られているということです。



陰中の陽、陽中の陰

次に陰中の陽、陽中の陰といった表現もあります。
これは、完全な陰だけの存在はなく、真っ黒クロスケの 陰と思えた中にも、黒の濃度差があります。 その濃度差により、黒の中を更に黒ところと白いところの2つに分けることができます。 陰と陽の2つに分けることができます。

そのようにして分けた、どちらかと言えば黒い部分も、また更に黒と白に分けることができます。

どこまで行っても、次々と陰と陽に分け続けることができます。
それが現実の世界であると、陰陽論は教えてくれています。

これは、どこまでいっても純黒や純白は存在しません。純白と見えても、それをよく見るとその中には、必ず、黒い部分があります。

世に絶対的な正義や、真理を振りかざしても、そんなのはないです。


陽が極まり、陰が始まる

陽が極まると、次は陰が始まります。 反対に陰が極まりると陽の始まりです。

落ちるだけ落ち、どん底であれば、次は上昇しかありません。

それで徹底的に落ちこむ。 救いのないどうようもない絶望を感じる。
必要かもしれません。

自分では気が付かないかもしれませんが、陰が極まる段階で、既に小さな陽が生まれています。

救いのないどうようもない絶望の中に、実は小さな希望が芽生えています。
救われます。


陰陽論で人を問う

陰陽論で人を問うと、私達は、完全無欠の神様ではありません。

良いところも(プラス)、悪いところ(マイナス)とも合わせ持つ、欠点もあり、失敗もする不完全な人間です。

しかし陰陽論では、悪いと思えたところも、よく見るとその中に、悪いながらも良いところがあります。 逆に良いと思えるところも、よく見ると、その中に悪さがあります。


あるがままに認める

良い、悪いといった、相対的な判断基準をいっているのではありません。 プラスとマイナスが混ざった存在が人間が、そこにあるといっています。

そこにドーンと存在があるのです。 量子力学的に見ると、それはもしかして幻かもしれませんが、とにかくそこにあると考えましょう。

また 良いところも(プラス)、悪いところ(マイナス)の量は不変でなく、常に変化するものです。

それで、自分の嫌なマイナス部分を否定すると、自分がなくなってしまいます。 良いところも(プラス)と悪いところ(マイナス)両方を受け入れる必要があります。

両方を受け入れなくても、いいです。 だた両方を受け入れることができれば、生きやすいと考えています。



「潜在意識」の定義

「自分の最も深い恐れ」とは、「潜在意識の記憶から予測される、拒絶の未来」であると、以前の記事「 自分の最も深い恐れ」に書きました。

その中にでてくる潜在意識ですが、自分なりに考えました。 私見です。
その解釈の前提は次の2点です。

1.激しい情動を伴うトラウマの記憶は、断片化されて、海馬だけでなく、脳全体に記憶されるという、特に右脳にされると言う事実。

2.うつ病歴10年以上の方にインタビーしました。 予測される未来の恐れがあるという回答です。 その回答を基に、それは潜在意識にある記憶が作りだしていると、自分なりに考えて得た結論です。



未来予測をする仕組み


「潜在意識」には、今まで生きて経験した、膨大な断片化された記憶があります。 その記憶を使い、現在の感覚情報や視覚、聴覚情報などを元に自動的に未来予測をする仕組みが潜在意識にあります。

これから生まれる危険を未然に感知しています。 直近の未来予測です。
危険が予見されれば、逃げるか、戦うかをします。 そして生命維持の最大化を図ります。 尚何もしないで、そこに留まるという選択もありますが、それは最終手段です。 

潜在意識の中で、この警戒予測システムが、常に休むことなく、動き続けています。



多様に富む世界

南方系仏教のスマラサーナ長老の書物から学んだことです。
盲目的に南方系仏教を信じるという訳でなく、いいところ取りです。

私達が住んでいる世界は、思っている以上に、多様に富む世界です。
自然界を見ても、圧倒的なスケールの雄大さ、変化にとんだ世界があります。

多様に富む世界では、生まれてから、大きな苦悩もなく、平和で、楽しく、家族や知人、仕事に恵まれて、一生をまっとうする人がいます。
信じられないですが、そのような人もいるのです。

反対に、生まれてから死ぬまで、一度の幸せもなく、不幸続きの人もいます。
なんせ多様に富む世界ですから。

多様に富む世界の存在を認め、私達もそのメンバーの一員であると認めることが始まりと成ります。



潜在意識に遠回しに教える


一生幸せな人

不幸な人は、一旦置いといて、一生幸せな人を考えます。

「外からみると幸せそうでも、内面や家庭の中に入るといろいろと悩みがある」と、考えてしまいがちです。

そのように考えないで、多様に富む世界ですから、極稀に、生まれてから死ぬまで、幸せのままの人も存在するのです。



認めましょう

ここが重要です。
極稀な一生幸せな人の存在を、認めましょう。 「あーそんな幸せな人もいるんだ」と認めて、潜在意識に教えましょう。
なんせ多様に富む世界ですから。

次の段階です。 幸せそうな人を見たときに、シンプルに「そんな人もいるんだ」と認めましょう。 なんせ多様に富む世界ですから。


効果

今までの自分は、他人を見ると、特に外見上幸せそうな人を見ると、必ず自分との比較をします。 自分にない点や、できない点を見つけてしまっています。

そうすると嫉妬、怒りなどの嫌な感情が生まれます。

そのような強い感情を伴った事柄は、記憶にと留まりやすいので、しっかりした潜在意識の記憶になります。 その記憶は、比較することで「自分が劣った存在である」とか「劣る部分を自己否定」などです。

同時に、怒り、嫉妬、苦しみなどの感情が、身体のこわばりを作ります。 それも潜在意識の一つとして、身体の記憶として刻まれます。

感情を伴った、マイナスの記憶が積もっていきます。



実際の行動


唱える(世界は多様に富んでいる)

これからは、幸せそうな人を見たら、「世界は多様に富んでいるので、そんな人も居るんだ」と、頭の中で唱えて下さい。



ありのままの他者を認めると、自分が育つ

潜在意識に、ありのままの他者を認めさせます。 その結果してありのままの自分を受け入れることができるようになります。  なんせ世界は多様に富みますから。

ありのままの自分はプラスの面も、マイナスの面も持つ存在です。 そのありのままの自分を受けいれること、即ち、「自分の嫌な部分を受け入れる」ことに繋がります。


ありのままの他者を認める理由

本当にしたいことは、ありのままの自分を認めることです。
しかしそれができない。 今までの嫌な自分を否定し続けた歴史が、潜在意識の記憶として刻まれています。

ありのままの自分を直に認めることは、これまでの生きて来たことの全否定につながります。 死を意味します。 それで、生存を最優先する自己保全が働き、ありのままの自分を認めるできなくなっています。 邪魔をしているのは潜在意識です。

それに対して、ありのままの他人を認めることは、自分の生存には直接は関係しません。 少しは潜在意識の抵抗はあるかもしれませんが、それが少ないです。 それでまず、「ありのままの他者を認める」ことから始めます。

潜在意識に、他者に関わる認識の記憶があります。 人として、良い面と悪い面の2面性に関わる記憶です。 それが潜在意識にしっかりと残っています。 その記憶を基に他者の認識と分析が行われます。

「ありのままの他人を認める」ことは、他者の良い面と悪い面の2面性を認めることになります。 2面性を持つ人の存在を認める記憶が育ちます。 「ありのままの他人を認める」毎にその記憶が育ちます。

その記憶が育てば、しめたものです。 次第に「ありのままの自分を認めること」が出来始めます。 なぜなら、他者、即ち人です。  その人という範囲に、同然私も入る事になります。 潜在意識はそのように考えます。

嫌で、どうしょうもない面を持つ他者が居て居ていいなら、自分も居ていいんです。


プラスの循環

他者を認めることから、自己肯定が育ちます。 社会や群れに私がいて、いいんです。
多様に富む世界は、私のような存在がいても、全てを受け入れてくれますから。

そうなるとプラスの循環が始まります。 7%金利の複利の貯金のようなものです。 毎年僅か7%の変化が、複利なので、10年経つと、元金が2倍になります。 100万円の定期預金が、10年後に200万円になるということです。


僅かな変化でよい

プラスの循環とは、貯金の複利のようなものです。 それも一日の複利の計算になります。 それで、日々の僅かな変化が、年単位では大きな変化をもたらします。

年単位の貯金の金利と違って、毎日の事に関わる変化です。
もし日に7%金利の複利なら、10日で倍です。 30日で7.6倍です。 1年で5.3*10億倍となり、とんでもない数字になります。

小さい変化で十分です。


潜在意識に良い記憶を作る


潜在意識の記憶の書き換えする為に、達成した小さい事実を積み上げていきます。 プラスの循環で分かったように、小さい達成で十分です。

例えば、「今日は10分散歩に行くことができた」、「今日はご飯が美味しく食べれた」、「今日は、人に一つ優しくできた」などです。

それらの小さい達成を、意識的に数え挙げて、嬉しい嬉しいと思うことが大切です。 なぜなら、潜在意識の記憶を強化するのは、情動が必要です。

これで、潜在意識に達成できた記憶が育っていきます。
夢を叶える、自己実現の原動力となる、自分を信じる力が育ってきます。



まとめ


貯金の複利のような、正の循環の働きを上手く使います。 
潜在意識の書き換えが進みます。 結果として、自分を変える、育てることができます。


上手く伝えることができたか分かりませんが、助けになることを願っております。


(2018/12/22)

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